ISO9001認証を取得している会社は、年に数回の内部監査を実施しています。
内部監査を実施する目的は、「品質マネジメントシステムが個別製品の実現の計画に適合しているか」、「品質マネジメントシステムが効果的に実施、維持されているか」を確認することです。
ISO9001の内部監査に関して規格に求められている内容は、「要求事項への適合性の検証」および「有効性の評価」です。
内部監査の具体的な目的設定は各企業に任せられているため、それぞれの企業に合った目的を設定し、従業員や、企業にかかわる人全体の意識を高めることが重要です。
ISO9001を取得して年月が経っている企業は、つい内部監査もマニュアル化させてしまい、手間と費用をかけても何も指摘が出ず、改善されないということもあるのではないでしょうか。
内部監査の有効性は、内部監査員の腕によっても左右されます。
内部監査員は、外部のセミナーなどに参加することや、社内でふさわしいと思われる人物の教育などによって選ばれているのが実情であり、具体的な資格や講習などは必要ありません。
内部監査が行われるのは年に数回程度なので、内部監査員のスキルを上げる機会を増やすための企業努力を絶えずおこなうことが求められています。
内部監査を充実させるためには、関係者全員が企業のあり方や内部監査に関心を持ち、監査報告にしっかり目を通し、レビューを行うことが大切です。
また、経営者は、社会的責務として企業をよりよいものとするため、内部監査員の教育や、監査機会の十分な確保などに高い関心を持つことが重要と言えるでしょう。